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連絡がマメではない恋人との距離感、どうすればいい? 専門家が答える

連絡がマメではない恋人との距離感、どうすればいい? 専門家が答える

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村井 真子

このコーナーでは読者から寄せられた質問にお見合い回数100回のアトトリ婚コーチャーの村井真子が本音で回答。婚活当事者だった経験とキャリアコンサルタントとしての知見から、恋愛・結婚・婚活にまつわるご相談に回答します。

※なお、ご相談内容はご相談の趣旨が変わらない範囲で匿名化のため抜粋・編集しております。

ご相談:連絡がマメではない相手に不安を感じる

婚活を始めて半年ほど経ちますが、最近気になる方と出会いました。その方は誠実で優しい印象で、初めて会った時もとても楽しく過ごせたので「この人かもしれない」と期待してしまいました。

しかし、悩んでいるのは彼の連絡の頻度です。こちらがメッセージを送れば返信はくれますが、自分からはあまり積極的に連絡してくれず、2〜3日音沙汰がないこともあります。また、予定を聞いても応えてくれないこともあります。そういうとき、「私に興味がないのかな?」と不安になってしまい、ついこちらから何度も連絡したくなります。でも、あまりしつこくするのも嫌われるのでは…と思うと、どうしていいのか分かりません。

婚活では相手との距離感が大切だと分かっていますが、彼の気持ちが見えず不安です。どうすれば、適切な距離感で安心して関係を築いていけるのでしょうか。(30代女性・トマトさん)

専門家のアドバイス:その不安を共有し、二人で解決策を考える

トマトさん、ご相談ありがとうございます。お相手からの連絡が少ないと、不安になってしまうお気持ちはとてもよくわかります。特に交際中は「相手がどう思っているのか」を考えすぎてしまいがちですよね。

こういう時こそ大切なのは、まず、その不安な気持ちを素直に共有することです。

まず、連絡が少ないことに対して「自分に興味がないのかもしれない」と不安を感じていることを、やわらかく相手に伝えてみてください。「この時間帯はお忙しいですか?最近、少し連絡が途切れると不安になることがあって…」というように、相手を責めるニュアンスではなく、自分の気持ちを打ち明ける形が良いでしょう。または、単純にテキストでのコミュニケーションが好きではないということもあるので、「少しだけ声が聴きたいので電話してもいいですか?」など別案の提示も検討してみてください。

自分の気持ちを打ち明ける行為を自己開示と言います。自己開示には、相手との信頼関係を深める効果があるとされています。トマトさんが正直に自分の気持ちを伝えることで、お相手も「この人は信頼してくれている」と感じ、自分自身の気持ちや事情を話しやすくなります。また、不安を共有することで、相手もトマトさんのことをもっと意識するようになるでしょう。「この人は私との関係を大切に考えている」と思ってもらえれば、相手の行動にも変化が生まれるかもしれません。

ただし、自己開示によって相手の行動が大幅に変わるという期待を持つことは危険です。自己開示しないことには相手にその気持ちを認識してもらえないのでする必要はありますが、したからと言って相手が変わるとは限りません。というか、むしろ変わらない前提でいたほうが正解です。連絡がマメではないのは、相手のライフスタイルや考え方によるものです。

そこを変えるのは難しいという前提に立ち、「私がそれで寂しいと感じている」事実を伝えて、じゃあ二人にとってベストな状態を考えよう、というのがよいと思います。

なお、この解決策の検討に当たって、注意すべきは「自由を制限されている」と相手に感じさせないことです。人は、自分の行動を制限されると、その状態から自由を回復しようとする心理が働きます。これを心理的リアクタンスと言いますが、自分が不安だからと言って相手に定期連絡を入れさせたり、すべての休日を一緒に過ごすよう求める、というのはこの心理に抵触します。

だからこそ、双方にとって、無理のない範囲での譲歩をして、お互いが不安にならない、適切な距離を見つけていくことが大切です。

自分の気持ちを共有することは、自分自身の心の安定にもつながります。一人で不安を抱え込んでいると、悪い方へ悪い方へと考えてしまいがちですが、相手に伝えることで「言えた」という安心感が生まれ、気持ちをリセットしやすくなります。交際しているのですから、これはあなた一人の問題ではありません。素直な気持ちを伝えることで、お相手の本音や今後の関係性が見えてくるはずです。

どうか、自分の気持ちを大切にしながら、少しずつ相手と向き合ってみてくださいね。応援しています!


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村井 真子

社会保険労務士・キャリアコンサルタント・MBA家業の総合士業事務所にて実務経験を積み、2014年愛知県豊橋市にて開業。LGBTQアライ。著書に『職場問題グレーゾーンのトリセツ』等。

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